ごあいさつ
こんにちは、Kyo English Labを主宰している日野ゆう子です。
これまでTOEICや英検といった資格試験の講師や発音講師、そしてスピーキング力養成英語コーチとして、13年の間、のべ3000人の方のレッスンを担当、
- 専門性の高いお仕事についていている方々(研究者・大学教員・弁護士・医師など)
- TOEICハイスコアや英検準1級~に合格された方々や、英語関係のお仕事をしている方々(教師・講師・翻訳など)
の英語習得・技術習得のお手伝いをする機会にも多く恵まれてきました。
その経験の中で、英語力の高い方でも英会話に苦手意識をお持ちで困っている方がたくさんいらっしゃるのだと気がつきました。
実は私自身、英語講師として働く一方で、英会話には長年苦手意識があり、遠回りや試行錯誤のすえ乗り越えてきた経験があります。
その過程では、「聞く・話す」力不足のため、頭にある考えを英文にするだけで精一杯、英語はツールと言われても、こんな状態でどうやってツールとして使うのかと葛藤したり
自分のだめなところばかりが目につき、自己批判をくりかえすことで、もっと話すことが怖くなってしまったり
いくら練習をしても「英語は自分の言葉」という感覚が持てず、「話す練習」だけをひたすら続けているような苦しさがあったように思います。
そんなモヤモヤをなんとか整理したいと模索する中で、国内外のさまざまなな理論や学問、考え方やすばらしい方々に出会い、少しずつ新しい考え方を自分の軸にすることができるようになりました。
現在は、その経験を活かし、かつての私と同じようなお悩みをお持ちの方が、より短い時間で、できるだけ楽に、英語の「知識」を「一生使えるコミュニケーションのスキル」に変えるサポートがしたいとマンツーマンのトレーニングを行っています。
トレーニングの伴走を通じて、受講生の方々のさらなるご活躍や人生やキャリアの選択肢を広げるお手伝いができることが私の大きな喜びです。
スピーキング力養成英語コーチになった経緯
「今、私にはなしかけてこないで・・」
英会話学校でTOEICの講師をしていた私は、ネイティブスピーカーの先生が近くを通るたびにそう思いながら存在をできるだけ消すように過ごしていました。
英語を教えているけれど、英会話に苦手意識があった私は、自分が焦ったり間違ったりしながらしどろもどろで英語を話している姿を誰にも見られたくなかったのです。
大人になって英語のやり直しをはじめたのも、教える仕事についたのも「言葉」が持つ可能性に惹かれたからでした。
それなのに、「英語を話す」ことを避けている自分、分からないのに分かる「ふり」をしている自分。
そんな自分がとても窮屈でもどかしくていつもモヤモヤしていました。
本当はもっと肩の力を抜いて英語でコミュニケーションがしてみたい。
英語を使って色々なことを知ったり学んだりしてみたい。
でも、私にはそんな日はこないんじゃないか。
ずっとこのままなんじゃないか。
現在行っているトレーニングやサポートの原点は、そんなことを思いながら英会話学校の片隅で必死に存在を消そうとしていた当時の私にあります。
教材ジプシーと思考錯誤の連続
本屋さんにいっては教材を探す日々。
自分のTOEICのスコアに相当する会話本を選んで使うと、「理解」はできても「それがどう自分の会話力につながるのか分からない。」レベルを落として教材を使うと「こんなことをしていてもいいのかな?」と不安になる・・。
結局どの教材も「何となく勉強」して終わってしまいました。本を買って満足して開いていないものも何冊もあります。
(恥ずかしいので職業を明かさずに)英会話レッスンもとりました。レッスン自体は楽しいものも多かったのですが、気が付けばいつも先生の話をニコニコ聞いているばかり。
相手に伝えたいことがあっても、英文が出てこなくて途中であきらめてしまったり、ごまかしたり。何か話そうとすると「英語でどう言うか?」で頭がいっぱいになってなかなか言葉が出てきません。
時々私が話すと、先生は私が間違った単語の使い方や発音の仕方を時間をかけて説明してくださいます。その時は「なるほど」と聞くのですが、そして「何となく」分かったような気がするのですが、レッスンが終わってみると、それをいつどのように自分の英会話力の役に立てていいのか分からなくてモヤモヤが残る・・。
まるで海岸で終わりのない「英会話上達のための砂」を一粒ずつ集めているような気分でした。
今振り返るともっと早く話す力をつけたり、能動的にレッスンを活用する方法はいくらでも思いつくのですが、その頃の私にはそのすべもなく、英会話というものに慣れる作業を繰り返していた気がします。
「あとどれくらい時間をかけたら『英語を話す準備』が出来るんだろう。」
自分の住んでいる「英語を勉強する世界」と「英語をコミュニケーションのツールとして使い活き活き生活する世界」には見えない大きな壁があって、その壁は一生超えられないような気がしていました。
試行錯誤の中で出会った練習法
その後、あきらめきれず、続けたたくさんの試行錯誤の中で出会ったのが今サポートで使っている様々な練習法です。
コミュニケーションのツールとして言語を使うためには「分かる」から「意識をしなくても使える」ことにフォーカスを置くこと、知識を技術に変えることが何より大切なのだと気が付いてから自分の中でブレイクスルーが起こりました。
また、「外国語を躊躇せず自然に使う」ためには、
・その言語の背後にある特有のコミュニケーションルールの理解や取入れること
・自分を卑下しないマインドをつくること
が欠かせない気が付いたことも大きな転機となりました。
何となく「ぺらぺら」を追いかけては、自分にだめ出しばかりをしていた私はある日、尊敬する先生から「日野さんはどんな英語のスピーカーになりたいの?ネイティブスピーカーになることが夢なの?」と質問をされます。
本当に長い間英語や英会話と格闘してきた私ですが、「どんなスピーカーになりたいのか?」なんて考えたことは一度もありませんでした。
見えない「ぺらぺら」を追いかけて「まだ準備をしないと英語を使えない。人前で話せない。いつかもっとうまくなったら英語を使おう。」
そんな風に考えて、英語を使うことから逃げていたのかもしれません。
あらためて整理をすると、私がなりたいのは「第二言語話者として相手のメッセージを真摯に受け取り、自分の言いたいことをしっかり伝えられる」スピーカーでした。
同時に、間違いをしても、それを前向きにとらえて楽しみながらどんどん成長をする学習者でもありたいと思いました。
「どうなりたいか」を明確にして、現実的な解決法をたよりに力をつけ、自分にOKを出しながら学べるようになると、英語で話すこと、英語を使うことがとても楽しくなりました。
そのことが英会話力をさらに伸ばすというさらなる良い循環につながった気がします。
私の人生に起こった変化
積極的に英語を話すようになったことで、私の人生にも様々な変化が起こりました。
道でたまたま出会った海外の方と2時間も話し込んでしまったり、言葉を教えることについてネイティブスピーカーの先生と意見を交換できるようになったり。
勇気をだして参加をした海外講座は私の講師としての一生を変えるような大きな発見や出会いがありました。
英語をつかったコーチングの実践や実習では涙を流しながら悩みをシェアされる方も多く、そのことにひたすら向き合う日々でした。
それまで「学習」の対象だった英語は、コミュニケーションのツールに変わり
自分の住む世界、生きる世界を広げてくれています。
英会話力はコミュニケーションのツールであり、自分の居場所を広げることができる強力なアセットなのだと身をもって体感したことで、今度は「私と同じ悩みをもつ方々と世界をつなげるお手伝いがしたい。」と強く思うようになりました。
それからはあっという間でした。
効率よい言語習得についての研究や理論を学び、言語に特化したコーチングのトレーニングを重ね、そしてたくさんの方のサポートをさせていただく機会に恵まれて、スピーキング力養成英語コーチとして現在に至ります。
効率よい英会話力づくりを目指して
私は長い間「英語ができるのに英語で思うように話せない」という葛藤をかかえ、そんな自分がどのように話す力を獲得すればよいかが分からないまま、教材や方法探しにエネルギーや時間を使ってしまいました。
私自身は遠回りしてしまいましたが、そのことが今の「どうすればより効率よく力を伸ばせるか」を追求する原動力にもなっています。
かつての私と同じ悩みをもつ受講生の方々の英語の知識を、ショートカットで運用力に変えるお手伝いができること
そして話す力をつけてさらに活き活きとされる過程をご一緒出来ること
それぞれの新しい一歩を応援できることが何よりうれしく、日々学びをつづけています。